服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第963回
パーティーで金(きん)をひろう話

1ヶ月に何回くらい
パーティーに出席しますか。
1回、2回、3回・・・。
むかし私の先輩が、
「パーティー会場には金(きん)が落ちている」
と言ったことがあります。
若い頃にはその意味がまったく分りませんでした。
が、今おそまきながら、よくその意味が分ります。

これは私の友人の話です。
仮にW氏としておきましょう。
あるパーティーで偶然、A氏と会う。
A氏とは初対面であったのですが、
W氏は最近の自分の仕事内容などを
話したのだそうです。
パーティーの翌日、A氏から電話があって、
W氏は初の著作を出版することになったのです。
つまりA氏はある出版社の社長で、
W氏の内容を面白いと思ったのでしょう。

まさに
「パーティー会場には金(きん)が落ちている」のであります。
では、どうしてそうなるのか。
私なりに考えてみましょう。
パーティーにはさまざまな人生観を持った
さまざまな人たちが集ってきます。
当然そこではさまざまな話題や会話がとび交う。
これらがほど良くミックスされると、
ふだんはあまり使っていない脳のある部分が
刺激されるのではないか。
そこでまったく新しいヒントやアイディアが
生まれるからでしょう。

それはともかく
パーティーを積極的に考えることです。
「石が落ちている」と思う人は石をひろい、
「金(きん)が落ちている」と思う人は、
金(きん)をひろう結果になることが多いのです。
つまり自分自身の考え方が、
そのままはね返ってくるわけです。

ところで細かい話ですが、
最近のパーティーでは
シャムパーニュやワインが出てくることが多いですね。
パーティーでよい友達を多くふやすには、
いつもきれいな状態に
自分のワイン・グラスを保つことです。
ワインを飲むと、どうしても
グラスが汚れてくることがあります。
そんな時にはさり気なく
ナプキンなどでグラスの縁(ふち)を拭いておく。
そうすればグラスはいつも清潔な感じに保たれて、
多くの良い人たちが
あなたに集ってくることでしょう。


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