服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第734回
チョコレートが鞄になる話

チョコレートはお好きですか。
私はこれが大好き。
チョコレートを食べるとコニャックが欲しくなり、
コニャックを飲むと
チョコレートが欲しくなってしまいます。
でも、チョコレートそのものの話ではなく、
その外側、箱、ボックスのことなのです。
チョコレートはたいてい箱の中に入っていますね。
あの外箱の話なのです。

この間、あるおしゃれな女性に会ったら、
チョコレートの箱を携えている。
気になったのでよく見ていると、
実はチョコレートの箱を利用した
ハンドバッグだったのです。
チョコレート・ボックスに留金と把手を付けて、
ハンドバッグに変身させていたのです。

なにごとも単純に影響されやすい私としては、
これなら男性用セカンド・バッグだって作れるのではないか、
と思ったのであります。
たしかにそういう目であらためて眺めると、
なにもチョコレートに限らず、
捨てるには惜しい外箱があります。
美しくて、しっかりとしたボックス。
大きからず、小さからず。
さりとは何に使うかと考えても
名案は浮かんでこない。

けれどもユニイクな鞄なら、
大いに可能性ありでしょう。
少し大きめの、黒い、丈夫な外箱があったら、理想的です。
合わせ蓋式でなく、蝶つがいでの開閉式なら
さらに言うことなし。

とりあえずはデゥ・イット・ユアセルフの店で、
金具を探すことからはじめましょう。
基本的には留金と持ち手があればそれでよろしい。
これはなるべく小型のものを、
好みに合わせて選んで下さい。
ただしその両者は、
金色(きんしょく)なら金色(きんしょく)、
銀色(ぎんしょく)なら銀色(ぎんしょく)と、
色を揃えることを忘れてはなりません。
あとはこれをネジなどで締め付ければ、完成。
驚くほど簡単です。

もちろんチョコレートだけに限らず、
ビスケットや、紅茶のギフト・ボックスなど、
変身可能な空箱を見つけることができるでしょう。
時におしゃれとは
こんな遊び心からはじまることもあるのです。


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