| 第482回古くて新しいアマランサス
 アマランサスというのを知っていますか。私は知りませんでした。
 食品売場に並んでいるのを見て、
 これは何だろうと思ったのです。
 要するに微妙な穀物の一種で、
 たとえば米と一緒に混ぜて炊いたりするわけです。
 それにしてもアマランサスとは
 いったい何なのでしょう。
 アマランサスはラテン語ではないかと思われます。英語では“アマランサス”amaranth 。
 ヒユ科の葉鶏頭のことです。
 ヒユ科は漢字で書くと「
  (ひゆ)」。 そもそもの語源はギリシア語で
 「しぼまない花」を意味する
 “アマラントス”から来ているのだそうです。
 また古代ギリシアでは聖なる花として、
 神殿に捧げられたとも伝えられています。
 またアマランサスの花は
 染料や薬品としても使われた歴史があります。
 さて、私がついもの珍しく買ってしまったアマランサスは、この植物の種子。
 ですから正確には「穀類」とは言えないかも知れません。
 もっとも専門用語としては
 「擬穀類」(穀物ではない穀物)という言い方があるそうです。
 一説には、古代インカ帝国での主食は、
 このアマランサスであったと言われています。
 最初、教えられた通り、白米に混ぜて食べてみましたが、
 まったく違和感はありません。
 ごく繊細なまぜごはんのような感じ。
 どうして新しいもの好きの私が買ったのか。
 袋の裏を見ると、
 カルシウムが白米に較べて約30倍とあったからです。
 でも、その後よく調べてみると、
 鉄分は実に白米の50倍、繊維質は約8倍とのこと。
 近くのスーパーマーケットで、1袋(150g)340円で買いました。
 決して高いものではありません。
 ついでながら輸入元は「大倉アグリ株式会社」
 (TEL:03-5159-0100)。
 アマランサスの別名は“スーパーグレイン”
 (驚異の穀物)だそうですが、
 私としてはもっと新しい食べ方もあるのでは、
 と思っています。
 パンケーキやクレープ、
 あるいはスコーンなんかを作る時に
 利用してみたいものです。
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