服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第313回
簡単美味のアイス・ティー

ダッチ・コーヒーを飲んだことがありますか。
そうです。「水だしコーヒー」のことです。
水が1滴づつ落ちる装置があって、
ゆっくりと時間をかけて抽出する。
湯と違って脂質をほとんど抽出しないので、
爽やかな味わいに仕上るのだそうです。

最低4時間はかかるそうで、
私にはとっても待っていられません。
それに装置が必要なのでは簡単に淹れることができない。
私は面倒なのが苦手なほうなのでしょう。
かのベートーベンも大のコーヒー好きだったそうです。
1杯分のコーヒーにはきっかり60粒の豆が必要だと考えて、
毎回ひとつひとつ数えたというのです。
私は偶然にもベートーベンと同じ誕生日なのですが、
コーヒー豆を数えようと思ったことは一度もありません。

さて、そんな大ざっぱな私がおすすめする
ダッチ・ティーはいかがですか。
水だしコーヒーがあるのなら、
水だし紅茶だってあるだろう、と考えたのです。
考えただけでなく実際にやってみて、
見事成功しました。

まず冷蔵庫に入れやすいガラス容器を用意します。
次に好みの紅茶と水。
紅茶はアールグレイのような香りのあるものでも
まったく問題ありません。
水は名水であるのが理想でしょうが、
まあ手に入る範囲のものを。
材料はこれだけ。

夜、寝る前にガラス容器に
少し多めの紅茶と水を入れて、冷蔵庫に入れておく。
で、翌朝目がさめると、
ダッチ紅茶がちゃんと出来上がっています。
実に美味しいアイス・ティーです。
本当はこの時、飲みきるのが良いかも知れません。
でも私は容器に半分ほど残った水だし紅茶の上に
さらに水を足しておく。
夕方にまたそれを飲もうというコンタンなのです。

ところで、モノグサはまた考える。
紅茶が飲めるのなら、コーヒーも飲めるのではないか。
ガラス容器に水を入れ、
その上からコーヒーの粉をたっぷりと加える。
すると、翌朝には水だしコーヒー簡単版が出来上がっている。
今度実験してから、報告すると致しましょう。


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2003年8月2日(土)

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