服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第264回
たまには逆立ちしてみませんか

逆立ちはできますか。
私もなんとか逆立ちはできます。
壁を相手に、逆立ちをして、
両足は壁にあずけるわけです。
3秒、5秒、10秒・・・。
顔がまっ赤になりますが、
終った後はなぜかリフレッシュ感があります。

時折、思い出したように逆立ちします。
なぜなら私は老化の原因のひとつに引力があるからだ、
と考えているせいなのです。
いつの頃からか人間が直立するようになり、
以来引力の影響を強く受けつづけている。
顔がたるんでくるのも、シワがふえるのも、
ゼイ肉が垂れてくるのも、
すべては引力のせいではありませんか。

そこで時々、引力に逆らう姿勢をとれば、
老化を少なくすることが出来るのではないか。
これが私の考えなのです。
まあ、仮に老化防止とは関係ないにしても、
逆立ちをした後、
すっきりした気分になれるだけでもいいかな、
と思っています。
1日1回、1分間の逆立ちをつづければ、
老化とは無縁なんてことになるといいのですがね。

ところで姿勢の逆立ちがあるのなら、
思想の逆立ちもあるのではないでしょうか。
ものごとを180度ひっくり返して考えてみる。
逆立ち発想ですね。

たとえばあなたが町を歩いていて、人と肩がぶつかる。
「まったく都会は人が多いからな」とふつうは考える。
けれども逆立ち発想をすれば、
「こんなに人が多いのなら、商機も多いぞ」ということになる。
ここから新しく通勤障害保険なんて商品が
生まれるかも知れません。

たとえば朝起ると宿酔いで頭が痛い。
「もう二度と飲まないぞ」ではなくて、
「待てよ、宿酔いに効くミネラル・ウォーターがあったら、
売れるだろうな」と考える。
これが逆立ち発想の一例です。
ふだん逆立ちをあまりしないように、
180度ひっくり返して考えることに慣れていないのです。
練習をすればきっと上手になるでしょう。
そして結果が大切なのではなく、
逆立ちして考える時の爽快感が
大切なのではないでしょうか。


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2003年6月14日(土)

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