服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第189回
人に好かれるために

交際術の極意を知っていますか。
相手と上手につき合うための秘伝。
もし、本当にそんなものがあるなら、
私も知りたいと思います。
でも、一緒に考えてみようではありませんか。

世の中は人と人との関係で成り立っています。
ごくふつうの場合、朝起きてから、夜寝るまで、
人との交際を避けて通ることはありません。
ここからすべての悲劇と喜劇が生まれる、
と言って過言ではないでしょう。

仮にAさんという人がいるとしましょう。
Aさんと友達になりたい、Aさんともっと親しくなりたい。
こんな場合、どうすれば良いでしょうか。
まず最初にAさんを好きになることです。
顔と名前しか知らない段階で、理屈抜きに好きになる。
「Aさんはなんて良い人なんだろう」と思う。
そう思い込んで、Aさんと接する。

そうするとAさんに対するあなたの思いは
まるで電磁波のように伝わるのです。
人間もまたもとは動物ですから、
敏感な動物的な能力でそれを察知してしまうのです。
あえて口に出して言わなくても、自然に伝わってしまう。
逆に「好き」という気持がなければ、
いくら口で良いことを言ったとしても伝わらないでしょう。

ある人は好かれ、ある人は好かれない、
ということがあるとすれば、
それはその人が持っている「好き電磁波」のせいでしょう。
「好き電磁波」を持っている人は好かれ、
持っていない人は好かれない。
その最初の第一歩はとにかく人を、
「好き」だと思うことにあります。

もっと別の表現をするなら、良い面を見る、
良い面を探すということでしょう。
人は誰しもトランプのカードのように二面性を持っています。
そのどちらの面を見るか、という点にかかっているのです。

「どうしてボクは好かれないのか」と思う前に、
まず相手を、人を好きになりましょう。
好きになることが、人に好かれるための極意なのです。


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2003年3月31日(月)

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