“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第720回
総集編2 美味しい思いをするための努力

美味しい思いを日常のなかでするためには、
美味しい料理屋を食べ歩けばいいかというと、そうではない。
食べ手側の努力も必要となる。

まずは、旬の食材の知識をある程度得ること。
季節の移ろいに従って、旬の食材を食べられるように、
料理屋を選択したり、
自分で食材を取り寄せて調理したりすれば、
自然の与えてくれた恵みを最大限味わうことになる。
このように、
旬のなるべく自然な食材を摂取する習慣をつけると、
身体も四季の移ろいに自然に同化していくことになり、
自然の美味しさをより深く味わえることにもなる。
そして、その旬の走りを最初にいただくときの悦びが、
大きくなってくる。

今の季節なら、まずは、天然鮎が愉しみ。
7月上旬ころに出始めて、
8月中旬くらいにもっとも味が乗ってくる。
今年も7月末から8月中旬までの間に
天然鮎の食べ比べる会を開催予定だ。
他にも鱧など、夏に旨くなる食材が愉しみの時季になった。
北海道の日本海側の海胆もそろそろ解禁になる。
鮨屋では新子を食べる季節になり、鮑も旨くなってくる。
アオリイカも随分美味しくなってきている。

このような、
美味しい旬の食材を取り寄せるルートを開拓する努力も必要だ。
日本列島は南北に長いので、
取り寄せる地方も複数あると、いろいろな旬が愉しめる。
私は、築地場内、小樽三角市場を主体に
魚介類を取り寄せているが、
小樽の仲買には定期的に電話をかけて、
何が出始めたかなどの情報を把握するように努めている。

また、料理屋で美味しい思いをするには、
何度も通うことが必要。
一見で一度だけ行っても、真髄が分からないことが多い。
また、色々な季節に同じ店に通ってこそ、
その店の色々なバリエーションに出会える。
美味しい思いをするには、
ただ評判の店を食べあるくだけでは駄目で、
食べ手側の努力も必要だ。


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2007年6月22日(金)

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