“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第544回
「日本酒再発見フォーラム」の手ごたえ

まずは、私が一番バッターだった。
講演の題目は拙著と同じ「世界一旨い日本酒」。
ステージから会場を見渡すと、400名以上の席が埋まっている。
今回もパソコンからパワーポイントのスライドを駆使して、
講演を行った。

内容としては、日本酒の熟成と燗による、
料理と合わせた本当に美味しい飲み方の紹介。
それを、最初は日本酒の常識とされていたような事柄を
クイズ形式で出題して、正しいかどうか問うことから始めて、
意外性のある美味しい飲み方の原理と方法について
紹介していった。

次の木村さんは
「先人の知恵に学ぶ日本酒を楽しむサイエンス」という題で、
燗のつけかたなど、
日常の日本酒の飲み方のこだわりについて
具体的に語っていただいたので、
ちょうど私とうまく話しの棲み分けができていた。

パネル討論では、
あらかじめ読者から寄せられた疑問点を
コーディネータのジャーナリストで京都学園大学教授の
福永勝也さんが整理していて、
それを木村さん、酒井さん、私と三人に聞いていく形式であった。

まずは、酒井さんの日本酒とのかかわりからスタート。
日本酒に対する愛情がしみじみと話のなかに感じられて、
とてもなごやかな雰囲気になる。
そして、福永さんが読者の質問の代表を紹介し、
我々が指名されて答えていく。
なかには、美味しいお酒を途中で飲むのをやめるには
どうしたらいいか、などという、
私自身がむしろ答えを聴きたいような珍問もあり、
なごやかな笑いにつつまれつつパネル討論は進行した。

あっという間に、2時間半のフォーラムが終了した。
木村さん、酒井さんとも日本酒に対しての愛情を
とても感じるイベントで、
聴きにきていただいた方々も、
我々の話に共鳴して盛り上がっていただき、
とても充実していた。
そして、終了後にすぐに車で新大阪まででて、
名古屋に向かう。


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2006年9月28日(木)

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