“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第451回
余禄の筍掘りでまた美味

栃木県芳賀町での畑の作業が終わり、昼食をご馳走になったが、
筍ご飯がなんともいえずに美味しかった。
そうしたら、裏山がやはり同じ地主の持ち物で、
そこに出てくる筍は自由にとっていいという。
それで、ご主人が掘ってきたものを使ったというわけだ。
エグミがなくて美味しい筍が採れる。
即座に昼食後に筍掘りをしようという話になった。
掘ってきたご主人が案内してくれるという。
ということで、スコップと鍬を持って裏山に向かうことになった。

裏山は雑木林が続き、
その間の幅1mくらいの小路を登っていくと、
雑木のなかに竹やぶが混在している場所に到着する。
小路から竹やぶに降りていって、筍を探す。
すでに地上に立派に太い姿を現している筍はたくさんあった。
しかし、旨いのは地上に先がでるか出ないくらいの若い筍だ。
地面は雑木林の落ち葉で覆われていて、
眺めても、どこに筍が隠れているかは分からない。
地面を足でそっと踏んでみて、筍の感触を探すことにした。
最初は木の根っこを勘違いしたりして、うろうろと探していたが、
だんだんと力の入れ方のコツがわかってきた。

ついに、若い筍発見。
大部分は土の中に隠れている。
早速シャベルや鍬で掘ってみる。
筍を傷つけてはいけないので、まずは周りから恐る恐る掘るが、
雑木の根がいたるところに張り巡らされていて、
ひっかかって大変な作業となる。
1時間ほど汗をかいて、
やっと4本の筍を掘り起こすことができた。

ということで、自宅に持ってかえる大地の恵みは、
蕎麦モヤシ、大根苗、筍ということになった。
これに加えて、汗を流すためによった
芳賀町の第3セクターが運営する「元気アップ村」温泉で、
地元の農家が栽培している野菜も買っていくことにした。
全ての野菜に栽培農家の名前が明示してある。
真っ赤で美味しそうなトマトと立派な肉厚の椎茸が入手できた。
自宅に帰り、まずは筍を焼く。
これが本当に美味。
エグミは少なく、甘みがとてもある。
大根の小さい苗は湯がいて胡麻和えに。
これもとてもいい。
蕎麦モヤシもさっぱりとした食感が嬉しい。
買ってきたトマトと椎茸も絶品で、
何故もっとたくさん買ってこなかったのか
と妻に叱られてしまった。

栃木の野菜栽培の汗をかく気持ちよさに、
さらに、大地の恵みを堪能する美味しい思いが加わり、
とても幸せな一日だった。


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2006年5月22日(月)

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