|  第424回錦糸町に素晴らしい居酒屋が開店
 もと茅場町「五穀家」の店長だった工藤卓也さんから、自分の店を錦糸町に出したという案内をいただいた。
 「井のなか」という店で3月31日開店とある。
 五穀家は、拙書「世界一旨い日本酒」の出版記念パーティ会場として利用させていただいた店。
 純米酒だけを置いて、どれでも燗にしてくれる居酒屋で、
 大規模な店としては大変良心的で、たまに寄っていた。
 工藤さんには、山廃に合う酒肴に悩んでいたときに、
 アドバイスをして、喜ばれたことがある。
 さて、開店三日目に日本酒好きの仲間6名で錦糸町「井のなか」を訪問した。
 錦糸町駅からは徒歩3分くらいの、大変便利なところにある。
 店はコの字のカウンターが十数席。
 それに、小あがりに3卓ほどのテーブル席がある。
 店主の工藤さんに挨拶して、カウンター席につく。
 まずはエビスの生でちょっと喉を潤しながら、
 お品書きに目を通す。
 日本酒は造りのいい純米酒ばかりで、特に竹鶴はほぼ全種類おいてある。
 神亀もひこ孫・真穂人・小鳥のさえずり・仙亀・純米大吟醸と
 極めて充実している。
 その他、秋鹿、宗玄、奥播磨、すっぴんるみ子、
 諏訪泉、鯉川など、そうそうたる銘柄がそろっている。
 まずは、ハチノスとヒヨコ豆の煮込み、
 鶏レバーペースト、豆腐刺身など、美味しそうな酒肴を選択。
 そして、秋鹿雄町80%からスタート。
 開店へ向けて、酒、酒器、食器の選択と料理の工夫の努力が結実している。
 この、店舗の選択から開店までの約1年間は、
 私の飲み仲間でもあるライターの神澤由美子さんが
 色々と相談に乗っており、
 その経緯は神澤さんのホームページのブログ
 『ウチごはん、ソトごはん』※1 にも詳しく記されている。
 日本酒と酒肴もよく合うように工夫されていて、
 快適な酒宴が続いているときに、
 店主の工藤さんが急に真顔になって話しかけてきた。
 お願いがあるという。
 
 ※1 http://blog.goo.ne.jp/komiyuwazannka/ |