|  第357回暮れの築地場内市場
 場内で、まずは上物の鮮魚を扱う仲買に直行した。最初は8時に到着という予定が9時になってしまったため、
 もうかなりのものが売り切れている状況だった。
 場内に来ている客は、8割は素人のようで、どこの通路にもあふれている。
 普段のプロがほとんどのときに比べて、
 立ち止まって迷っている客も多く、場内中大渋滞であった。
 いつも仕入れている仲買に行くのに結構時間がかかった。
 まずは、刺身用の天然鯛と天然平目を仕入れる。小さめなものだったが、まだ張りがあって、美味しそうだった。
 天然鯛は赤い鱗のなかに、青光りする色合いが美しい。
 そして、鍋用の鮟鱇(あんこう)やハタハタなどを探したが、
 どこも売り切れ。
 河豚も置いていない。
 鍋をどうしようか考えたあげく、
 村さんの鱸と今回の鯛を使ってシャブシャブにすることにした。
 そこで、天然鯛を同じ仲買でもう1尾仕入れる。
 あとは、サヨリはあるので、もう1種類くらい焼き物用のものを探す。
 スミイカを探していたら活きのいいのは全て終わり。
 あがっている(死んでいる)のをやっと見つけて仕入れる。
 少し新鮮さが不足していても、
 烏賊は酢に通すと生臭みが無くなり、新鮮な烏賊に近くなるので、
 酢に通してから塩をして、干すことにした。
 あとは、御節用の蒲鉾と伊達巻、イクラ、数の子を探す。蒲鉾は小田原の「丸う田代」の「富士」を発見。
 1枚の小売値段が2100円という高級蒲鉾で、
 これと、同じ丸うの伊達巻を仕入れた。
 イクラ、数の子は品数の多そうな仲買で購入して、当初予定していた仕入れは終了。
 少しまだ時間があたので、場内をふらふらしていたら、
 マグロの脳天のトロの塊が500円。
 これは、元旦のつまみにすることにした。
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