“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

新年のご挨拶

皆様、あけましておめでとうございます。

昨年は「私のスーパーグルメ術」をご愛読していただきまして、
まことにありがとうございました。
今年も皆様に美味しい情報を発信して行きたいと思っています。

昨年あたりから、景気の向上が見られて
飲食業界も元気になりつつあり、
新しい店舗もどんどん開設されています。
美味しいもの好きにとっては、好ましい展開と言えます。

日本酒も復活の様相を示しています。
本屋でも日本酒関連の新刊が続々と発刊されて、
平積みにされるようになりました。
これは、それ以前に一時本屋の酒コーナーが
焼酎とワインの本ばかりが前面に出されていたことを思えば、
とても喜ばしいことです。
日本酒の本の中身としては、
これまでの業界常識の範疇を出ないものが
ほとんどなのは残念ですが、
だんだんと拙書「世界一旨い日本酒」の趣旨も理解されてきて、
日本酒の「熟成放置プレー」が認知され始めたことは
とても嬉しく思います。
今年はさらに本物の日本酒の時代になってほしいと願っています。

最近は、日本の古来からの伝統食文化がおろそかにされて、
農業、漁業も跡継ぎが途絶えるのでは、
という危機的な状況にあります。
日本の食糧事情として、大半は外国からの輸入に頼り、
このままでは、そのうちに日本の食文化が崩壊するのでは
という危惧もあります。
これは、文化の伝承の問題だけではなく、
日本が国際関係のなかでより強く活きていくための
食料自給率の確保という命題から、
どんどん遠のいていくことになります。

今年は自分の周りだけが美味しい思いをするという
狭い範囲のグルメ促進活動から、
日本の伝統食文化の維持と食糧自給率向上へ向けた
広い社会活動へ広げて行く年としたいと思っています。
東京湾を再生して江戸前の美味しい魚を呼び戻したり、
安全で美味しい農作物を作れる農業社会の経済構造への提言などが
できればいいと考えています。
未来の我々の子孫に
日本の伝統食文化の美味しさを伝えられるように、
工学と文化活動の両方を融合させ、さらに充実させることを、
今年の目標としたいと考えています。


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2006年1月1日(日)

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