“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第183回
銀座で昼から蕎麦屋酒

最近銀座と築地に蕎麦屋が何軒か新しく出現している。
銀座で蕎麦屋酒というのもいいかも知れないと思って、
昼下がりに訪問してみた。

まずは、メディアにもよく載っている「流石」
こちらは、修善寺「朴念仁」を
石井さんと共同経営していた、藤田さんが開店した店だ。
朴念仁で修行した若い蕎麦職人が蕎麦を打ち、
料理を作っている。
場所は昭和通沿いの地下。
山葵の茎漬、蕎麦味噌を注文し、奥播磨の燗を合わせる。
店内はモダーンなしつらえだが、和の雰囲気はだしている。
朴念仁のような自然の風景は見えないが、
気楽に酒が楽しめる点は似ている。
藤田さんとは、朴念仁の取材のときにお世話になっていて、
その後開店時に案内をいただいたが、ついつい行きそびれて、
開店1年近く経ってからの訪問となった。

最後にせいろ蕎麦をいただいたが、
「いしい」、「朴念仁」のものとほとんど同じ。
細打ちで、軽快な蕎麦だ。
石井さんも、藤田さんも、
軽い蕎麦をいっぱい食べるのが好きなので、
お客にも出す蕎麦もそうしたスペックにしている
と言っていたが、まさにその軽い蕎麦だ。

藤田さんから、すぐ近くに蕎麦屋ができたと紹介されて、
別な日に訪問したのが「湯津上屋」
こちらは、塩原の蕎麦屋の息子さんが出店したもので、
湯津上というのは栃木県の地名で天鷹という地酒の蔵元がある。
お婆さんの出身地という。
こちらの店では、蕎麦掻きを注文して燗酒を合わせる。
天鷹は置いていなくて、菊正宗の1種類だけだった。
カウンターの隣の席には
ランチに近くの会社の女性二人組がきていて、
「蕎麦掻きでお酒を昼から飲みたいね」などと話をしていて、
こちらがまさにその行為をしているのは全く気がつかない様子。

で、手打ち蕎麦はなかなかのレベル。
いい味がでていた。
シンプルに酒肴と酒を楽しみ、
そして最後に蕎麦切りをたぐる。
昼下がりの楽しみの一つだ。


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2005年4月27日(水)

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