新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第37回
優秀な人は沢山います

中国に来て間もない頃、
特に言葉がよく理解できない時であれば、
なぜか中国の短所が多く目に付くものです。
これは日本での常識が思考の大部分を占めている間は、
どうしようもない事なのかもしれません。
“日本語ができる中国人=優秀”という概念が
私にも無意識のうちにあった時期があります。

しかし、1年、2年と中国で仕事をし、
言葉も理解できるようになってくると、
とんでもなく優秀な人が、
身近にも多くいる(いた)ことに気が付くはずです。
また逆に、日本語が話せるからと言って
有能とは限らないことにも気付きます。
優秀さにも色々ありますが、
特に目に付くのがアイディアの豊富さと実行力、
その次が交渉力でしょうか。

30歳前後の社員の多くが
「子供の頃は、白米は週に1回しか食べられなかったなあ」とか
「家にテレビが来たのは高校生の頃だった」など、
日本人の60歳台の世代が体験したような
急激な変化を、体験しているのです。
従いまして、固定概念があまり無く、
非常にアグレッシブであり、
パワーのある優秀な人材が多くいます。
私の個人的な感覚から述べますと、
この様な優秀な人材は27歳から38歳の間に集中しています。
ちょうど文革が終わって、
1人っ子政策が始まるまでの間に生まれた世代です。
この世代が実際に見て体験した激しい変化は、
多くの人にとっては糧となり、
また兄弟もいるので、
人間関係の構築にも長けているように見受けられます。

しかし問題も有ります。
この世代、引き抜きが激しいのです。
まるで社会全体で争奪戦をやっているようです。
但し、優秀な人の場合ですが。

今後も優秀な人材の確保は、
企業の命運に大きく関わってくることでしょう。


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2007年5月22日(火)

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