新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第15回
中国の結婚事情−2 ある社員の結婚式

2006年に15人以上のスタッフが結婚し、
そのうち半分ほどの結婚式に参加しました。
どれも印象的な結婚式だったのですが、
特に印象深かった結婚式について書きたいと思います。

その結婚式は、
中華レストランの幹部女性スタッフと、
内勤の男性スタッフとの社内結婚でした。
年齢も給与も奥さんが上という
完全なカカア殿下のカップルです。
しかしそこは世の常、
このカップルも昔の慣わしに従い、
男性の地元で結婚式をあげるとのこと。
私の元にも式への招待状が届きました。
よくよく聞くと山東省が新郎の地元とのことで、
車で約5時間掛かる場所だといいます。
一瞬悩みましたが、
他の幹部スタッフ6人と共に
ワゴン車で前日の夜に北京を出発しました。

新郎新婦が予め手配してくれた、
山東省のとある町のホテルに真夜中にチェックインし、
翌朝6時に披露宴会場へ向けてホテルを出発したのですが、
車が停まる気配は一向にありません。
私はてっきり、
この町のどこかのレストランで
披露宴を行うものとばかり思っていましたが、
どうやら新郎の実家で行うとの話しです。

そこは私が中国に来て、
初めて奥深くまで入り込んだ農村でした。
一時間ほど悪路を走ったでしょうか。
爆竹や太鼓の音が大きく聞こえはじめました。
どうやら新郎の実家に着いたようです。
もう滅茶苦茶な大騒ぎです。
ひとり婚礼を意識したスーツで身を固めた私は
その中で完全に浮いていました。
すぐにネクタイをはずし、
ワイシャツを第二ボタンまで外し、
極力その場に馴染むように努力しましたが、
どうなるものでもありません。
この村に来た初めての日本人ということで、
一時的に不安になりましたが、
それは本当に失礼な話しで、
新郎の両親からも最上級のもてなしを受けました。

当然ながら披露宴の内容も驚きの連続であり、
2006年に参加した結婚式の中で、
一番強烈に記憶に残った式でした。


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2007年3月31日(土)

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